リフォームする時の強い味方~知っておきたい補助金&減税制度~
2023.10.17

近年、価値観の多様化や職住近接・一体化、環境問題や省エネへの関心の高まりから、リフォームに踏み切る方が多くなってきました。国も2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、大型の補助金制度を整備するなど、省エネを中心としたリフォームへの後押しを進めています。そこで、今回はリフォームを検討するならぜひとも知っておきたい補助金と減税制度についてご紹介しましょう。

住宅省エネ2023キャンペーン(三省連携ワンストップ補助金)

今年度から以下の3つの補助金制度がスタートしました。併用が可能で、しかも主管省連携によりワンストップで申請できることから、「住宅省エネ2023キャンペーン」と呼ばれています。

・こどもエコ住まい支援事業(国土交通省)
・先進的窓リノベ事業…住宅の断熱性向上への先進設備導入促進(経済産業省・環境省)
・給湯省エネ事業…高効率給湯器導入促進による省エネルギー推進(経済産業省)

これらの補助金制度が利用できる工事の内容は下記の通りです。

〈こどもエコすまい支援事業〉
開口部の断熱改修
外壁、屋根・天井又は床の断熱改修
エコ住宅設備の設置(エコジョーズも対象)
上記工事と同時に行う場合は、子育て対応改修、防災性向上改修、バリアフリー改修、空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置、リフォーム瑕疵保険等への加入も補助対象
リフォーム工事内容に応じて上限30万円/戸を補助(補助額5万円以上が対象)

〈先進的窓リノベ事業〉
ガラス交換
既存窓のガラスのみを取り外し、既存サッシをそのまま利用して、複層ガラス等に交換する工事
内窓設置
既存窓の内側に新しい窓を新設する、または既存の内窓を取り除き、新しい内窓に交換する工事
外窓交換(カバー工法)
既存窓のガラスを取り外し、既存窓枠の上から新たな窓枠を覆い被せて取り付け、複層ガラス等に交換する工事
外窓交換(はつり工法)
既存窓のガラス及び窓枠を取り外し、新たな窓枠を取り付け、複層ガラス等に交換する工事
リフォーム工事内容に応じて上限200万円/戸を補助

〈給湯省エネ事業〉
エネファーム
ハイブリッド型給湯機
エコキュート
エネファームは15万円/台、その他は5万円/台を補助

今年度については、「先進的窓リノベ事業」と「給湯省エネ事業」は継続中であるものの、「こどもエコ住まい支援事業」は補助金申請額が予算上限に達したため9月下旬に申請受付を終了。ただし、国交省の2024年度の予算要求に同内容の予算が盛り込まれているため、来年度も実施となる可能性が高いと思われます。

これらの国の補助金制度は、お住まいの自治体のリフォーム補助・助成制度と併用が可能な場合もあるので、ぜひチェックしておきたいところです。

窓をペアガラスにするのも「先進的窓リノベ事業」の対象
潜熱回収型給湯器「エコジョーズ」は「こどもエコすまい事業」の対象

申請しないと損かも! リフォーム減税あれこれ

〈所得税の減税〉
リフォームに際して、住宅ローンを利用した場合は、年末時点におけるローン残高の0.7%を10年間、所得税から控除
住宅ローンを利用せず自己資金で支払った場合は、標準的な工事費用相当額の10%と、実額の5%が1年間のみ所得税から控除

〈固定資産税の減税〉
耐震リフォーム
1981年5月31日以前に建築された旧耐震基準の住宅が対象で、現行の耐震基準に適合するためのリフォーム工事。固定資産税額の2分の1を減額
バリアフリーリフォーム
通路等の拡幅や階段の勾配の緩和、浴室やトイレの改良、手すりの取り付け、段差の解消などのリフォーム工事。固定資産税額の3分の1を減額
省エネリフォーム
窓の断熱改修工事が必須で、床・天井・壁の断熱工事、太陽光発電設備・高効率空調機・高効率給湯器の設置などが対象。固定資産税額の3分の1を減額
同居対応リフォーム
調理室・浴室・トイレ・玄関の増設など親・子・孫の三世代同居に対応したリフォーム工事。固定資産税額の3分の1を減額
長期優良住宅化リフォーム
換気性向上や土台の防腐または防蟻など、建物の耐久性を高めるためのリフォーム工事。施工後に長期優良住宅の認定を受ける必要あり。固定資産税額の3分の2を減額

このうち省エネリフォームは、控除対象金額から補助金を差し引いた上で、工事金額の要件を超えていることが必要ではあるものの、前項の「住宅省エネ2023キャンペーン」と併用可能です。

減税を受けるためには、所得税対象の場合は確定申告を、固定資産税対象の場合はお住まいの市町村への届け出が必要ですので、ご注意ください。

手すりの設置もバリアフリーリフォームとして減税の対象に
多くのリフォーム工事が減税の対象となるので、ご確認を

補助金申請に当たっては、リフォーム事業者に相談しよう。
「住宅省エネ2023キャンペーン」の申請は、リフォーム事業者が登録して行う制度となっており、一般の方が申請することはできません。申請に当たってはリフォーム事業者への相談が必要です。『ゆーゆーネット』の販売店にはリフォーム事業者登録を行っているお店もございます。心当たりの事業者がいない場合は、お気軽にお近くの『ゆーゆーネット』の販売店にお問い合わせください。

〈補助金と減税の対象となるハイブリッド型給湯機〉

ノーリツ 『ユコア HYBRID』
・エコジョーズとヒートポンプの長所を融合
・従来型ガス給湯器より一次エネルギー消費量約44%削減
・環境負荷が圧倒的に少ない、自然冷媒「R290」を採用

●メーカーサイト

リンナイ 『ECO ONE X5』
・ガスと電気のハイブリット給湯
・従来型ガス給湯器に比べて年間ランニングコストは52%
・CO2排出量は47%削減

●メーカーサイト