寒波が到来するこの時期、気をつけたいのが水道管の凍結です。管の中の水が凍って水が出なくなったり、最悪の場合は膨張した氷の体積に水道管が耐えきれず破裂してしまうことも。そうなると、修理・復旧には費用も時間もかかる上、漏水による多額の水道料金が発生する恐れもあるので、注意したいところです。
気温がマイナス4℃以下は要注意
水道管の凍結は、気温が氷点下になると起こりやすく、マイナス4℃を下回るとリスクが非常に高まると言われます。寒冷地ならばともかく、関東以西の地域でそこまで気温が低下することはまずないように思われますが、2018年の1月に東京都心でもマイナス4℃を記録したことがありました。また、前日に降雪のあった今年(2022年)1月7日にも東京都心でマイナス3.5℃と、あわやの事態があったのは記憶に新しいところです。
北海道などの寒冷地では最初から凍結防止対策を行っているのに対し、温暖な地域では備えがなく、極端な冷え込みに襲われると対策が間に合わない、といった状況になりがちです。無料公開されている 日本気象協会HPの「水道凍結指数」などで、極端な冷え込みが予想される場合は、水道管破裂といった大事にならないよう、水道管凍結を防ぐ準備をしましょう。
水道管凍結の防止策
■屋外の水道管を保温する
屋内の配管が凍る恐れはまずありませんが、屋外配管はケアの必要あり。保温材や布類などを巻き付け、上からビニールテープで覆って外気を遮断するだけで管内の水温の低下を防ぐ効果があります。 また、水道メーターなども屋外にあるため凍りつく恐れがありますが、発泡スチロール等をメーターボックスに詰め込むと凍結防止になります。
■少量の水を夜通し出しておく
寒冷地では水抜き栓という設備が備わった家が多く、水道管から水を抜いて、そもそもの凍結の原因を無くしてしまう方法がありますが、水抜き栓がない場合は、冷え込む夜中にチョロチョロと少量の水を出し続けるのも効果あり。管内の水が流れるので、凍りにくくなるからです。出した水はそのまま流してしまうともったいないので、貯めておいて洗濯や入浴にご利用ください。
それでも凍結してしまった場合は?
水道管や蛇口などが凍ってしまい、水が出なくなった場合、一番良いのは気温上昇で管内の凍った水が自然に溶けるのを待つことですが、急ぐ場合は水道管にぬるいお湯をかけるのも一手です。 ただし、熱湯は絶対にダメ。急激な温度変化により、パイプなどにヒビが入る恐れがあります。 凍った辺りにタオルなどを巻いて、50℃くらいのぬるいお湯をかけましょう。
風呂給湯器などは大丈夫?
水道管以外にも、たとえば屋外にある風呂給湯器なども凍ってしまうのでは、と思う方もいらっしゃるでしょうが、設置時に配管を断熱材等でカバーしている上、電源プラグを使用している大半の機種には以下の機能が搭載されています。
①自動ポンプ運転
追いだき機能付きふろがまの配管に自動で水を循環させることで給湯器の凍結を防止する機能です。気温が5℃以下になり、浴槽の水が循環口よりも上に残っていれば自動的に作動します。
②内部ヒーター
給湯器の内部に組み込まれたヒーター。内部配管を暖め、凍結を防止します。
水道関係の不具合も、水まわりのプロにお気軽にご相談を
もし凍結などによって水道関連の不具合が発生したら、水まわりのプロにご相談ください。『ゆーゆーネット』に加盟している組合員企業は、都市ガス関係の事業者が多いものの、実は給排水関連もプロフェッショナルぞろい。お近くの販売店までお気軽にご相談・ご用命ください。